【読書】確率思考の戦略論
こんにちは。
本日は、マーケターの中では評判が高い確率思考の戦略論を読みました。
確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力
- 作者: 森岡毅,今西聖貴
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2016/06/02
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (1件) を見る
著者は元USJのマーケター森岡さんと、市場分析のスペシャリスト今西さんの共著です。手に取ってみた方は分かりますが、本から漂うたたずまいが重厚でまるで辞書のよう。ちなみに値段も3200円(税別)とかなり読むにあたり背筋が伸びます。
USJをV字回復させたマーケター森岡さんはどんな人?
本著作を書くにあたってまず、著者の一人森岡さんはどのような方か?を説明したいと思います。
成功に再現性を持たせる数字に強いマーケターです。
キャリアの最初をP&Gではじめ、その後USJに転職。
後ろ向きに走るジェットコースターやハリーポッターのテーマパークの新規プロジェクトを数々成功させ入場者数をV字回復させた方です。
プロフェッショナル仕事の流儀にもご出演され、著作も何作か出されています。
本の内容は?
テーマは「確率思考」です。
ビジネス戦略の成否は「確率」で決まっている。そしてその確率はある程度まで操作することができる
本書の中で森岡さんはこう話されています。
数学を用いたマーケティングで、数々の成功体験を収めそのノウハウを本書で今西さんと共に明かして下さっています。
マーケティングはアートか?サイエンスか?と議論になる事があります。
森岡さんはアートである側面があると認めつつも、マーケティングをサイエンスに近づけたいと本書の中で触れています。
サイエンスは再現性があるため、体系化して学べます。
失敗できない状況になった際に合理性が担保出来ない状態では意思決定も難しい場面が出てきます。
だからこそ、森岡さんはマーケティングをサイエンスの領域に近づけるべく努力し、それに用いたのが数学、という手段でした。
前半は戦略家としての森岡さんの思考プロセスや考え、後半は主に今西さんのリサーチャーとしての経験やノウハウが書かれています。
数字に強い、となるとガチガチの論理で文献のようになっているかと思いきや、意外とそんな事はなくかなり読みやすい印象でした。
自分は社内にマーケターの先輩がいない状態なので、二人の先生に指導を受けるつもりで読みすすめました。
後半には参考資料として具体的な数式も出てきますが、自分には理解及ばず。。
とはいえ、文系の自分でも内容的には掴め、非常に面白く読ませていただきました。